デイリー新潮に、皇位継承について勧告を受けたのは、日本の「保守派」による英語での発信力が脆弱過ぎるからだという趣旨の記事が掲載されました。
記事は国際政治アナリストの渡瀬裕哉氏による、ほぼ表題そのままの主張を核に構成されています(細かく引用する程の内容でもないので、元記事でお読みください)。
さて、最初に「オチ」の一つを書いてしまうと…
この渡瀬裕哉という人は、旧統一教会の日刊紙である「ワシントン・タイムズ」紙が、旧統一教会の機関紙「世界日報」を発行する世界日報社と連携して開設した日本版「ワシントン・タイムズ・ジャパン」のエグゼクティブ・ディレクターとして記事執筆されている人。参政党の立ち上げにも参加(後に離脱)、倉山満とともに民間シンクタンク「救国シンクタンク」を設立という「超エリート」です(笑)。
週刊新潮は、ここまで「濃い」バックグラウンドの人物を普通のアナリストのように出して良いのか?という疑問もありますが…
男系男子限定の皇室典範の意義を海外に発信なんかできないのは、英語力の問題じゃありません。ありとあらゆる「不都合が露呈するから」です。
「不都合」は膨大に存在するので、めぼしいものを箇条書きにします。
・天皇は「男系継承されているから世界で尊敬される」という内弁慶説のウソがバレる。
・男系男子固執が明治に設定されたもので、伝統ではない事がバレる。
・「Y染色体」の理屈が英語発信されたら、世界中の学者から激烈なツッコミが入る。
・国民の9割は女性天皇を容認しているのに、一部の政治家が強固に議論自体をつぶしにかかっているのがバレる。
・そうした男系固執議員には、統一協会とのつながりが深い人物が多数存在するのがバレる。
・かつて女性天皇による重要な執政が行われた古代より、現代日本は男尊女卑になっている事がバレる。
…などなど、まだまだいくらでも挙げられますが、要するに男系男子固執論って「日本国内に閉じ込めて」おかないと、その破綻が一瞬でバレてしまう脆弱な理屈なんですよ。
なので、ぜひ私としては、統一協会系メディアで大活躍される渡瀬裕哉さんにがんばってもらって、男系男子固執の理屈を情熱的に英語発信して頂きたいですね!